当院の不妊症・不育症の治療

当院では以下のようなメニューで治療をしていきます。

鍼灸治療を基礎として、生活習慣、栄養管理についてもアドバイスさせていただき、妊娠・出産までサポートいたします。

1. 妊娠しやすい身体づくりのための鍼灸治療

人体には361穴のツボ(反応点)があり、そのツボを結んだラインを経絡と呼び、それぞれの臓腑に繋がっています。その、ツボを刺激することで身体の気の巡りを改善し、乱れた経絡のバランスを整えることが健康の秘訣です。

例えば、生殖機能に関連がある経絡のアンバランスは生理不順や冷えのもととなり、不妊症の原因になります。
治療にて原因となる経絡を診断し適切なツボを刺激していくと経絡のバランスが整うとともに関連する諸症状(生理不順、生理痛など)が改善していきます。
この治療を繰り返すことにより妊娠しやすい身体づくりへ導きます。

  • 不妊症かもと思っている方
  • 人工授精や高度生殖医療を医師に薦められているが決断できずに悩んでいる方
  • 長い間治療しているにもかかわらずなかなか授かれない方

に是非試していただきたいと考えています。

不妊鍼灸治療では治療を受ける方の状態によって、その人にあったツボや手法を選び治療をしています。自身の経験をふまえ不妊症状で悩まれているご夫婦ができるだけ早く無事に赤ちゃんを授かれるように治療に取り組んでいます。

2. 生活における注意点などもアドバイスします

十分な夫婦生活が大切です

夫婦生活を活発にすることこそ妊娠するための大切なポイントです。
当院で不妊症を訴える患者さまへ調査したところ夫婦生活の回数が少ない傾向にあることがわかりました。

一カ月当たりの夫婦生活の回数のアンケート結果

一カ月に週二回以上の夫婦生活を実践されているかたは1.7%しかいません。 
タイミング的には排卵日2~1日前に夫婦生活をもつことです。
しかし、妊娠率を上げるには排卵日にかかわらず週2回程度は夫婦生活を持つことが望ましいのです。

卵子の生存期間は排卵日のみの1日ですが、精子の生存期間は2~5日です。週2回の夫婦生活をもてば子宮内にいつでも生きた精子が存在することになり卵子と出会う確率が増します。

また、排卵日の夫婦生活にこだわっていると夫婦間でセックスレスになったり、男性がプレッシャーを感じてインポテンツの原因になったりすることがあります。

当院では夫婦生活についてもお話するようにしています。

十分な休養も大切です

夜遅くまで働いて、寝るのは0時過ぎということはありませんか?

特に妊娠したいと考えている女性は時間的に余裕がある過ごし方をすると良いです。

目一杯働いて、睡眠不足を繰り返す生活をしていると身体が疲れ切って妊娠する力も失われます。家では家事などもしなくてはいけませんよね。なるべく帰宅時間を早めにして家にいる時間を増やすことも心掛けてみてください。

立つ時間を減らしましょう

東洋医学の見解では立ち時間が多いと妊娠にかかわる経絡のバランスがみだれやすくなります。

腎は「久しくたてば骨をやぶる」と言われています。

これは、腎臓をつかさどっている身体の部分は骨なので、ずっと立っていると腎を傷めやすくなります。東洋医学では腎は生殖機能と密接にかかわっており、長時間立っていると生殖機能が障害を受けるのです。

例えば、妊娠したとしても胎児が下りてきやすくなります。

立ち仕事の多い販売業などの仕事をされている方はなるべく座る時間を増やすなど工夫したり、職場に相談して立つ時間を減らせるよう考えましょう。

薬に頼りすぎていませんか?

不妊治療で排卵誘発剤を含むホルモン剤等で身体が疲弊している方もいらっしゃいます。

これらの薬を長期間にわたり使用を続けると内分泌が乱れ自らのホルモン分泌能力が低下してしまうこともあります。ただ漫然と薬に頼るのではなく休薬期間も設け身体を休めることも考えましょう。

院長は大学病院を含め薬剤師として10年以上の臨床経験があります。薬のエキスパートですから薬のことで心配なことがありましたら、相談してみてください。

3. 鍼灸治療と併行し、栄養指導も積極的に行っています

我が国の女性の多くは鉄不足です

厚生労働省の調査から,月経周期のある10‐40歳代の女性において鉄欠乏,鉄欠乏性貧血の女性が増加していることがわかっています。

体内の鉄は60~70%は血液に含まれるヘモグロビンの成分として、20~30%は肝臓や脾臓、骨髄などに貯蔵鉄として蓄えられています。貯蔵鉄は妊娠を維持するための大切な要素であるため、貯蔵鉄の不足は不妊症の原因の一つですが、あまり知られていません。

また、出産時には多くの貯蔵鉄が体外にでてしまいます。これをそのままにしておくと流産や産後うつなどの原因になることもあります。

鉄欠乏性貧血の女性が増加

ほとんどの方はタンパク質不足です

タンパク質は身体の大切な構成要素です。妊娠時は赤ちゃんの成長にもかかわるので、妊娠前よりも多くのたんぱく質を摂取する必要があります。

タンパク質不足

4. 高度生殖医療(体外受精)との併用について

最近の研究では鍼灸治療を行うと妊娠率が上がることがわかっています。

ブログ記事:
「鍼灸治療が不妊症治療に有用である」と結論づけた海外論文の一部を紹介します。

なぜ妊娠率が上がるかというと、鍼灸治療をうけることによって、採卵数が増える、胚移植時の成績が良くなる、など様々な理由が考えられています。

妊娠をしやすくするにはそのために身体づくりをしていく必要があります。

これは一朝一夕にできるものではなく、「移植直前だけ鍼灸治療をすればよい」というものではありません。

地道に時間をかけて治療を繰り返すことで身体が妊娠に適応しやすい状態に近づいていきます。作物に例えると「畑を耕し、肥料をまいて、土づくりをしたのち、苗を植える」というイメージです。土づくりにはある程度の時間がかかりますよね。治療の結果、身体の状態が整い「妊娠しやすい状態に近づく」と考えています。

5. 妊娠したら安産に向けての鍼灸治療を

妊娠をしたらそれで終わりではありません。妊娠は女性の身体に大きな変化を与えます。

身体の不調が出たとしても、妊娠中に服用できる薬は限られています。
生殖機能にかかわる腎の経絡が大きく変動していくので、関連して排尿の異常、耳の異常、腰痛、むくみ、つわり、痛み、風邪などの症状が出てきやすくなるのです。

鍼灸治療で経絡の乱れを整えることでこれらの症状を改善することが可能です。

安定期までの3カ月

早期流産を予防、妊娠の維持をを目指し、治療します。
この時期は悪阻、腰痛、風邪、排尿異常(夜間頻尿)などを訴える方が多いです。

妊娠中期

安定してくると悪阻症状は出にくくなります。
むくみ、腰痛、肩こり、便秘などを訴える方が多いです。

妊娠後期

早産の予防、逆子予防を中心に安産にむけた治療をしていきます。
妊娠時の母体への鍼灸治療は胎児への治療にもなります。妊娠中に鍼灸治療を続けることによって、元気のよい赤ちゃんが生まれくることが多いのです。

妊娠中に鍼灸治療を続けることによって、元気のよい赤ちゃん

あなたの身体をリラックスさせてあげてください

鍼灸治療による身体づくりで妊娠

当院では鍼灸治療による身体づくりを中心に生活習慣の改善や栄養管理をあわせて行うことで妊娠しやすい身体づくりを目指しています。

健康情報をたくさんお伝えしたいという気持ちがあるので、いろいろな方面からアドバイスをさせていきたいと思っておりますが、決して無理をして頑張る必要はありません。

御自身にできることから試してみてください。

まずは当院の鍼灸治療で身体のバランスを整えリラックスしてみてはいかがでしょうか。疲れをとって元気になるところから始めてましょう。

病院の不妊治療に疲れてしまったり、不妊治療はしていないけど妊娠しやすい状態にしたい、ストレスによる影響をすこしでも減らしたいと思っている患者さまにお勧めしたい治療です。

出産後やお子様への鍼灸治療

出産後も、ご自身の身体で気になることや、お子様の気になる症状などご相談ください。

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