風邪症状に抗生物質は無効なの？

→結論から言うと、多くの風邪症状に抗生物質（抗菌薬）は無効です。

⭐なぜ抗生物質が効かないの？

引用「AMR臨床リファレンスセンター」

抗生物質は「細菌」だけに効く薬だからです。

風邪の正体

• 風邪（感冒）の原因の約90％以上はウイルス

  • ライノウイルス

  • コロナウイルス（一般的な風邪の型）

  • アデノウイルス など

👉 ウイルスには抗生物質は効きません。

じゃあ、抗生物質が必要な場合は？

以下のような「細菌感染が疑われるとき」は、抗生物質が使われることがあります。

• 副鼻腔炎（黄色〜緑色の鼻水が長く続く、顔面痛）

• 細菌性肺炎

• 扁桃炎（溶連菌など）

• 中耳炎 など

🔶風邪で抗生物質を使うと何が問題？

むしろデメリットがあります。

• ❌ 腸内環境が乱れる（下痢・腹痛）

• ❌ 薬剤耐性菌（効かない菌）が増える

• ❌ 体の回復力を下げることも

👉 「念のため」は基本NG。

⭐風邪のときに本当に大事なこと

• 十分な休養・睡眠

• 水分補給

• 早めに体を温める・免疫を落とさないケア

• むやみに解熱剤・鎮痛剤を飲まない（風邪が長引く）

※東洋医学や鍼灸では
「初期に体表の反応を整える」「回復力を高める」という考え方でアプローチすることもあります。

まとめ

• ✔ 風邪のほとんどはウイルス → 抗生物質は無効

• ✔ 必要なのは「細菌感染」のときだけ

• ✔ むやみに使うと、体にマイナス

「長引く・悪化する・いつもと違う」
そんなときは、早めに専門家へ相談してくださいね。

たまはりきゅう院　院長　田巻和洋