任脈で妊娠力をアップする

 任脈の「任」は妊娠の「任」、妊娠と任脈は密接な関係があります。

任脈は奇経の一つで、体の前正中線を流れる経絡です。

任は妊と同じ意味で、妊娠に関わる経絡です。

任脈は子宮から会陰、腹部、胸部、咽喉、唇、眼窩を通ります。

妊娠の鍵は衝脈と任脈の衝任二脈(しょうにんにみゃく)と言われます。

 

衝脈は血の海とも称され、生理と密接な関係があります。

衝脈と任脈の二脈の損傷を修復し補うことが生理を整え妊娠を目指す時には重要になります。

 

 

任脈の治療

 当院では治療の仕上げに任脈上にある関元、中脘、中極の経穴を刺針します。

こうすると脈のわずかな乱れが整い脈の状態がよりよくなるのです。

(脈がよくなるということは身体の状態が良くなるということです)

 

奇経治療

奇経治療とは、正経十二経絡とは異なった流注を有している奇経八脈に働きかけることで、

正経の歪みを一時的に解消する治療法です。

簡単に言うと、

  • 正経(五経の考えに基づいたもの)と違う考え方で治療する方法。
  • 即効性が期待できる。

ちょっと難しいので具体的なやり方を示してみます。

銅と亜鉛からできている金属板を使います。

(セルフの場合は十円玉と一円玉で代用することもできます。)

 

方法(任脈)

列缺穴: 手首の親指の付け根側から2~3センチ上でコリコリ下ところ。圧痛がある側にとる。

照海穴: 内踝の下1寸(約3センチ)、ここあたりにコリコリとした腱がある、

これを足先にむかって引くように圧すると圧痛がある。

 

 

列缺へ銅板、照海へ亜鉛板を置く(紙テープで固定する)

5分程度放置したのち、取り去る。

 

左右は反応が強い側を選ぶ

(押したときに痛みが強い側が適応となりやすいが、最終的には脈を確認して判断する)

 

期待できる効果

  • 生殖器系や泌尿器系の疾患に対する作用
  • 婦人科疾患や月経不順などに対する作用
  • 腹部や胸部の痛みや不快感に対する作用
  • 喉頭や口腔の疾患に対する作用
  • 精神的な不安や恐怖などに対する鎮静作用

 

妊娠を希望される際に使う施術です。

体外受精、人工授精などの際に妊娠力を補うために

この方法を使います。

 

注意点

 5分以上金属板を放置しないでください。調子が悪くなることがあります。

 

*衝脉については別の機会にあらためてお話しします。

 

たまはりきゅう院 院長 田巻和洋

 

この投稿へのコメント

コメントはありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

12 − 7 =

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL