薬を飲んでも生理が来ないんです。
今日の患者さんは30代の女性です。
・主訴は無月経
10月に中絶手術後したあと3カ月経っても、生理がこないとのこと。
病院からはホルモン剤(ルトラール、プレマリン)を処方されるが無効。
このまま生理が来ないのか心配しているとのこと。
○その他の症状
立ちくらみ、夜間尿 1~2回、冷え、立ちくらみ、喉が渇く、腰痛、頭痛 → 腎の症状
イライラ→肝
尿漏れ→肺
疲れやすい→脾
○東洋医学的な考察
無月経や生理不順など生殖機能は腎の機能が支配しています。
その他の症状を見てみると
立ちくらみ、夜間尿 1~2回、冷え、立ちくらみ、喉が渇く、腰痛、頭痛など腎の症状が多いことがわかります。
腹診、脈診からも腎のバランスに問題があるようでした。
○治療方針
腎を中心に週1回のペースで治療していくことになった。
○治療経過
1回目 1月27日
証 腎虚証 右 太谿 補法
2回目 2月3日
下腹部が痛むことがあったが消失した。
3回目 2月14日
頭痛が減った。
腎の病症である頭痛が減ったのはよい反応とみました。
4回目 2月23日
腰痛 頭痛は軽減した。 立ちくらみはまだある。
5回目 3月7日
前回治療の直後に生理出血があったとの報告。
「感動しました。」との返事が印象的でした。
以後 生理周期が整うまで治療を継続していく予定です。
○考察
東洋医学では生殖機能の問題は腎や肝のバランスの問題と考えています。
この症例では腰痛、立ちくらみ、夜間尿など腎のバランスの問題と思われる症状が多かったが、治療によりこれらの諸症状は消失し主訴である無月経も改善に向かいました。
治療期間については生理が止まってから数カ月と比較的に無月経の期間が短かったため生理がくるまもほぼ一月と短めでした。
一方で今回は無効でしたが、ホルモン剤の内服により生理を起こさせる方法もあります。
この方法は一時的に生理を起こすことはできますが、あくまでも応急的な方法です。
本来自分で出すべき身体のホルモン分泌の身体の仕組みは変わっていないため薬をやめれば無月経は続きます。
根本的な改善を目指すのであれば自らホルモン分泌を促すような治療が必要です。
たとえば、数年来の無月経の症例の場合は生理が来るまでにもう少し時間がかかります。
30代の女性で数年来の無月経でしたが、週1~2回の治療にて生理が来るまでに1年かかりました。以後、自然に生理が来るようになっています。
このように、治療を続けることができれば鍼灸治療にて無月経も克服できます。
生理機能を根本的に整えるのであれば鍼灸治療は有用な治療方法です。
以上
無痛のはりきゅう たまはりきゅう院
JR浦和駅 北口 徒歩2分
埼玉県 さいたま市浦和区東仲町8-17
日月休診
☎048-883-6538
1988
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