不妊症鍼灸治療のカルテ 2401:2週間後、胚移植をしたいのだが・・・
慢性的な頭痛、下腹部が硬く(触られるとくすぐったい)、鼠径部および恥骨の際の圧痛がある
→リンパの流れ、下腹部の血流、生殖機能が十分でない可能性がある
症例 34歳 女性 会社員
主訴:2週間後に胚移植を予定しており、成功率をあげるために体調を整えたいとのこと。
備考として
先月1回目の体外受精をしたが着床しなかった
症状と考察
・食事
→小麦製品、乳製品をやめる。
(小麦製品は妊娠にマイナス、乳製品は女性ホルモンに影響あり)
・生活習慣
出社8時~帰宅21:00ごろ
→もう少し早く帰宅してほしい。
女性はいろんな意味で余裕があったほうがいい。
(現状では 仕事モード>>妊娠モード)
・就寝時間 0時~6時 寝不足気味
→寝不足は一番ダメ。
休息は最良の治療です。23時には寝てほしい。
(ホルモンの分泌に影響する)
・夫婦生活はなし(セックスレス)
→子宮の反応性が弱い原因の一つ、夫婦生活を活発にして。
(体外受精であっても夫婦生活があると成功率があがる)
・生理不順 24~28日
基礎体温 2相になるが谷が多い バラバラ
→ストレスが多い
・症状
頭痛、
→慢性的な頭痛はリンパの流れが悪い可能性がある。
薬なしで頭痛がない状態に持っていきたい。
(慢性的な頭痛があると妊娠しづらい)
・腹部所見 下腹部(腎)全体に硬い、触るとくすぐったい
→腹部が硬すぎ、太ももの内側くらいのやわからかにしたい
くすぐったいのは血流がよくないということ。
(下腹部が硬いと妊娠しづらい)
・鼠径部硬く圧痛 左右、恥骨際圧痛 左右
→卵巣、子宮への血流が良くないので生殖機能が十分でない可能性が大きい。
・その他
アトピー性の皮膚炎、蕁麻疹がある
→薬を使わなくても皮膚症状を良い状態にしたい。
(慢性的な皮膚炎がある場合、妊娠しにくい)
・脈状(少し専門的な話です)
脈が濇(しょく)をおびている:
脈が、滑らかでなく、つまづいたり渋ったりしている。
→このような脈の状態は身体的にも精神的にも不活発な状態を意味します。
(身体がかなり疲弊しているということ)
まとめ
身体の不具合とみられる症状が多々診られ、
胚移植を終えたばかりで身体も疲弊しています。
十分な休息をとりつつ、
生活習慣の改善を心がけ、
身体を整えたのちに
胚移植に挑んでもらったほうが
結果に期待が持てると思います。
たまはりきゅう院 院長 田巻和洋
2024/4/13 K.Y
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