鼻や皮膚の状態を改善すると妊娠しやすくなります。
○今日の患者さんは30代の女性
主訴は 妊娠したい
不妊専門病院に通っている。人工授精をしたが成功しなかったとのこと。
・その他の症状
子宮筋腫、子宮内膜症がある、卵巣脳腫→ 肝
下肢の冷え、生理痛、→ 腎
鼻水、くしゃみ → 肺
・特記するものとして
恥骨付近の皮膚表面が硬く、触るだけで痛み、かつ冷たい。温めると気持ちよいのでホカロンを張っている。
場所は子宮内膜付近一帯と広く 痛みが強い。
ご主人の精子の運動率、精子数ともによくない。
・東洋医学的な方針
子宮筋腫、内膜症、卵巣脳腫と肝の病症が多い。
下腹部の冷えは腎の病症。
鼻水やくしゃみは肺の症状
現代医学では鼻の症状と妊娠とはあまり関連はないとしています。
一方、東洋医学的には鼻や皮膚の状態は妊娠のしやすさに大きく関連すると言われています。
たとえば、アトピー性皮膚炎のように皮膚の状態が良くない場合は皮膚の状態をよくすることが妊娠への近道です。
鼻や皮膚の状態で妊娠のしやすさを判断できます❗
下腹部付近は硬化しており血の病変と判断できるため治療には時間がかかりそうだと判断しました。
ご主人についても精子の状態を強化するために並行して治療をすすめることにしました。
・治療ペース
週一回で鍼灸治療を続けて経過をみていくことにしました。
○経過
・治療一回目 右 肝虚証にて治療。 曲泉、陰谷、右 陽池 補法
・治療4回目
同様な治療を続けている。
・治療5回目
証を右 腎虚脾相克へ変更
朝の鼻水 くしゃみ軽減。
当院にて簡易検査したところ小麦アレルギーの可能性があったので、
グルテンフリーの実行を開始。
・治療7回目
証を右 肝虚へ変更
食事を変えて(グルテンフリー)から下腹部の痛みが軽減した。
以降 右の肝虚~腎虚で治療を継続した。
・治療10回目
朝の鼻水軽減
・治療15回目
体外受精にて受精卵を戻す予定。
受精卵は無事着床して心拍確認をしたとのことある。
○考察
4カ月間、全15回で体外受精で心拍確認までいきました。
鼻水、くしゃみは軽減しており妊娠しやすい身体に近づいたことがわかります。
東洋医学的に妊娠のしやすさを考えていく場合に、鼻や皮膚の症状は無視できません。
これは、五行の表をみても明らかです(上の図参照してください)。
生殖器の腎と皮膚の肺とは母と子の関係です(相乗関係といいます)。
お互いに関連しあうのです。
鼻づまりがあったら鼻がつまらないような状態にしていくことや
皮膚炎があったら皮膚の状態が良いようにしていくことが重要です。
これは鼻炎薬で一時的に症状をなくせばよいということではありません❗
鼻炎や皮膚症状は経絡バランスの現れですから、
それらが出ない身体の状態へもっていくことが重要なのです。
下腹部の痛みが強く軽減が難しかったが食事の見直し(グルテンフリーの実行)を併行することで症状の軽減がみられました。
以上から、この症例についてもグルテン由来の炎症反応が起きている可能性が考えられました。
グルテンフリーについてはまだ症例が少ないのですが
別の症例にも良好な結果があるので今後も検証していく予定です。
妊娠したい人は鼻の症状なおしていきましょう❗
以上
無痛のはりきゅう たまはりきゅう院
JR浦和駅 北口 徒歩2分
埼玉県 さいたま市浦和区東仲町8-17
日月休診
☎048-883-6538
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