卵巣年齢が40歳以上ってどういうこと

20代の女性の患者さんです。

主訴は不妊治療がうまくいかないとのこと。

 

結婚して2年になり 数ヶ月前よりタイミング法を行っているが 結果が芳しくない。

 

・卵胞の育ちが悪く卵巣年齢が40歳以上と言われた

・夜間尿が続いており熟睡できないのでデパスを服用している・・・(こっちは次回の話題にします)

 

卵巣年齢が40才以上と言われあわてて治療にこられたようです

 

*抗ミュラー管ホルモン(Anti-Mullerian Hormone;AMH)は、卵巣に貯えられた卵胞のうち、

発育過程の卵胞(前胞状卵胞~小胞状卵胞)の顆粒膜細胞から分泌され、

加齢に伴い直線的に低下傾向を示すホルモンです。

 

ただし

・個人差が非常に大きく、実際にはAMH値だけで「卵巣の年齢が何歳」と言えるわけではありません。

・AMHがゼロでも、排卵のために準備されている卵胞数が極めて少ないというだけで、卵巣に残っている卵子がもうないという意味ではありません。

・AMHはあくまでも卵胞の「数」を反映する一つの指標でしかなく、卵子の「質」を表すものではありません。

・AMHだけ測定し「数」に一喜一憂する前に、卵子の「質」を落とさない生活習慣を普段から心がけることが重要です。

 

他のことに例えれば、

基礎体温を測って基礎体温表を見て(AMHの値を見て)排卵が無いかもしれない、

高温相の体温が不安定なので黄体ホルモンの分泌が悪い(卵子の数が少ない)と言っているようなものなのです。

実際は体温の上下の変動が大きく高温相がよくわからなくてもきちっと排卵していることもありますし、

体温上昇があまり明瞭でなくても黄体ホルモンは安定して分泌されていることはよくあります。

 

このように基礎体温の表を見て一喜一憂しているという感じでしかありません。

 

このAMH値は業界の流行のようです。

 

身体のホルモンバランスの状態でも変動することがあるようだし

 

低値であっても自然に妊娠した例もあります。

 

まだまだ よくわかっていないようです。

 

ですから この数値だけ持ち出して 私の卵巣はもう40歳以上だなんてこと 絶対にありません。

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