美顔と健康:美眼の作り方
目は「肝」の窓
東洋医学では「肝は目に開竅(かいきょう)する」とされ、
肝(肝臓の働き+自律神経や血の巡りを含む広い概念)と目は深く結びつくと考えられています。
肝の働きが弱まると、視力の低下、かすみ目、充血、ドライアイ、視界のぼやけなどが現れやすくなります。
五臓との関係と主な不調のサイン
東洋医学は「目のトラブル=一つの臓器の不調」ではなく、全身の気血水のアンバランスの現れと見ます。
- 肝:目の乾燥・充血・かすみ。ストレスや夜更かしで肝の疏泄(そせつ)機能が乱れると出やすい。
- 腎:老化と深く関係。腎精が不足すると白内障や視力の衰えにつながるとされる。
- 脾:血や水分を生み出す源。脾が弱ると「血虚」による疲れ目やクマが出やすい。
- 心:精神的ストレスや不眠が続くと、目の充血やピクつき、眼精疲労につながる。
生活の中でできるセルフケア
1. 食養生
植物油の摂取過多が眼の病気を引き起こす原因になると言われています。
植物油に代表される不飽和脂肪酸は酸化することで眼の微細な血管を詰まらせて
眼の組織に悪影響を及ぼす可能性があります。
2. ツボ刺激
攅竹(さんちく):眉頭のくぼみ。眼精疲労やかすみ目に。
太衝(たいしょう):足の甲。肝の気の巡りを整えストレス由来の疲れ目に。
睛明(せいめい):目頭の少し内側。かすみ・充血対策に。
やさしい指圧や温めが効果的です。
3. 目と心を休める
スマホやPC作業のやりすぎに注意、遠くを眺めて「肝を休ませる」イメージを。
夜更かしや長時間の緊張は肝の疏泄を乱し、目の疲れやイライラを悪化させます。
現代生活へのヒント
睡眠:22時~深夜2時は「肝が血を貯蔵する時間」。早寝が目の健康につながる。
入浴・温め:首肩の血流を良くして「肝血」を全身に巡らせる。
心の安定:過度なストレスは気滞(気の滞り)を生み、目の充血や痛みに直結します。
まとめ
東洋医学では、目は全身の健康を映す鏡と考えます。
単なる「眼精疲労」と捉えず、肝・腎・脾・心などのバランスを整えることで、目のトラブルを根本からケアできます。
たまはりきゅう院 院長 田巻和洋
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